梓は鈴の隣に座って、 顕微鏡に手を触れた。 「鈴、理科嫌いなんだよな。実験、手伝ってやるよ」 「え、でも……」 鈴はふと私の方を振り返る。 ペアの私がいるのでは? と思ったのだろう。 私は胸が締め付けられた。 そうだよ。 だって貴方のペアは私、だったはず。