たぶん、このままプライドで返すと思う。 人に私の弱いところを見られたくない。 咲は…べつだけど。 ―だけど、オオカミにもバレたくない。 だって、弱み握られちゃうじゃん。 ”泣き虫”というあだ名が本当の意味になっちゃうじゃん。 だから隠し通す。 移動教室のとき、目の前から友達と楽しそうに話すサトル君が歩いてきた。 …いつも通りに。 私はサトル君にニコッと笑いかけた。 ―が、サトル君は見向きもせず、友達と去って行く。