でも、私が一番最初に狼の感情を聞いた事を私は私自身で踏みにじろうとしている。 それって…それって…。 ―最悪だ。 「なんもメリットねぇからな」 狼はハハッと軽く笑った。 その顔を見て、私は居たたまれなくなった。 「俺、転校先、間違えたかも。」 私は顔を上げた。 彼はまた歩き出し、遠ざかって行った。 冷たい風が小さく吹く。 ―ごめん。