「違う!

  違う!
 
 セリフサービス
 
 だよ」

 「おじさん、

 嘘教えてもダメだよ!  

 僕はこう見えても頭いいんだよ」

 「俺だって、そのくらいはわかるぞお」

 「はははあー。

 やっぱり、ひっかかったなあ。

 どうする?
 
 セ・リ・フ・サービス!
 
 今なら、タダにしてやるぞ」

 店長みたいなオヤジが笑った。

 「ううん。
 セルフでもセリフでもいいけど?
本当にタダなのかあ?」

 「おい、龍之介、ちゃんと話せよ!
 あのー、
 こいつはでかい割に頭が悪くて、口も悪いので」

 「バカ、何ででかいと頭がよくなるんだあ」

 「おい、おいどうするんだ?
 本当にタダだよ。
 信用できないなら、無理にとは言わないぞ」

 「よし、オヤジ!信用するぞお」

 「うーん。セリフサービス?」

 「付き合え」

 「わかったよ」

 「よし、決まった。
 お客様2名、
 ちゃんとこの店のシステム説明してな」