虹の世界

「何が食べたい?」


「美羽が食べたい。」


「………ばーか。」


「馬鹿なんです。」


真っ赤になって照れる頬にそっと手を添えた。


「朝ですが、食べちゃって良い?」


「え……っ。」


返事を待たずに合わせた唇。

冷たい空気が、俺たちの回りだけ、ほんのりピンクに染まった。


「明日まで待てない。」


「今夜のドライブは?」


「ドライブは無し。美羽んち、行く。」


「やだ。ドライブ行く。」


「美羽んち行く。じゃないと、ここで……」


「瞭くん?」


ちょっぴり真顔で………。


「………嘘です。」


「ドライブ、楽しみだね。海、行きたいな。」


「……了解。」