――…19:32……


もう、30分も遅れている。



   ごめん!
   仕事がどうしても
   終わらなくて。
   店で待ってて



こんな日に遅れて来るなんて、本当に彼は、どれだけ私を待たせれば気が済むんだろう。


私は30分前に彼から届いたメールの画面を閉じ、携帯電話を指先で弾いた。


――…まぁ、仕事なんだし、仕方ないか。


グラスの水を一口飲んで、私は小さく溜め息を零した。