どこまでも深い、蒼い夜の上に散らばる瞬く光の粒を、ただ見つめていた。


金色の光のタワーに所々ルビーのように輝く点滅灯。

その下に広がる、小さなダイヤモンドを散りばめたドレスの裾を縫って、真珠のような小さな光の帯がゆっくりとすれ違う。


澄み渡った12月の空気の中に浮かぶ街の夜景は切ないくらいに眩くて、私は微かな溜め息を吐く。


見下ろす街のイルミネーションの中に、間もなく訪れる特別な時間を待ち侘びる、幸せそうな恋人達の姿が見えたような気がした。