だけど、まさか直接君に紅茶の銘柄を訊ねる訳にもいかず、ましてや無口な初老のマスターにそんなことを訊ねるのも気がひけて、僕は毎回メニューの順番に紅茶を注文した。
そしてとうとう七度目に、君と同じ絵柄のティーカップが僕のテーブルに運ばれて来た。
美しい薔薇の模様の、ティーカップ。
それは、イングリッシュローズとダージリンのフレーバーティーだった。
僕は苦笑する。
ローズティーだから、薔薇のティーカップ。
それはとても深い真紅の香りを纏い、微かな苦味と共に柔らかな酸味と不思議な甘さが、僕の胸の中に広がって行った。
そしてとうとう七度目に、君と同じ絵柄のティーカップが僕のテーブルに運ばれて来た。
美しい薔薇の模様の、ティーカップ。
それは、イングリッシュローズとダージリンのフレーバーティーだった。
僕は苦笑する。
ローズティーだから、薔薇のティーカップ。
それはとても深い真紅の香りを纏い、微かな苦味と共に柔らかな酸味と不思議な甘さが、僕の胸の中に広がって行った。
