自分より頭二つ分程背の高い少年は、自分より少し年上のようにも見え、年下のようにも見える。
院で見たことのある少年だ。
「風が……見えるの?」
隣でただ真っ直ぐに空(くう)を見つめている少年に、少女は真剣な表情で疑問を投げる。
少年はどこか憂いを宿した瞳で、少女を見下ろし頷いた。
「風はね、いつもあの水平線の向こうからやって来て、強く波を押し上げボートを揺らす。そして一瞬で丘を駆け上って、僕の中に異国の言葉を残して消えて行くんだ」
院で見たことのある少年だ。
「風が……見えるの?」
隣でただ真っ直ぐに空(くう)を見つめている少年に、少女は真剣な表情で疑問を投げる。
少年はどこか憂いを宿した瞳で、少女を見下ろし頷いた。
「風はね、いつもあの水平線の向こうからやって来て、強く波を押し上げボートを揺らす。そして一瞬で丘を駆け上って、僕の中に異国の言葉を残して消えて行くんだ」
