あたしは、強くならなきゃいけない。


あたしの世界で、戦わなきゃいけないんだ。



そしていつか必ず、自分の居場所を見つけてやる。



スカートの裾をきゅっと絞り、立ち上がる。


身体中に張りついた布が、何とも言えず不快だった。



雨に打たれている時はあんなに気持ちがいいのに、濡れた後がこんなに気持ちが悪いものだなんて思わなくて、あたしは苦笑する。


だけどあたしの気持ちは、通り雨が過ぎた後のこの夏空のように、晴れやかで清々しい。



アイツが好きだと言った本を、ぎゅっと抱き締める。


見上げたまぶしい空には、目の覚めるような鮮やかな虹が、きれいな弧を描いていた。










「Squall」

〜 Fin 〜