「修一くん」


不意に背中から声を掛けられ、僕は振り返った。

美咲の母親が、やつれた表情でそこに立っていた。


「来てくれて……ありがとう」

「いえ……」


慰めの言葉も、何も出てこない自分が情けなかった。


「あの子ね……」


ふっと寂しげに微笑み、彼女は言葉を続ける。


「ずっとずっと、あなたのことを待ってたのよ」


つきり、と胸が痛む。


「やっと結婚したと思ったら……一年も経たずに離婚しちゃってね」

「え……?」