晴れ渡る陽春の空に、美咲は高く高く昇って行った。


葬儀に参列しても、こうして火葬場にまで足を運んでも、涙は少しも出てこなかった。

僕にはまだ、彼女が死んだことが信じられなかった。


あの日、僕が彼女に会った前日の、夜遅く――

彼女は職場からの帰宅途中、国道でセンターラインを割って来たトレーラーと正面衝突したのだそうだ。


彼女は夢の中で僕を呼んだ。


そして僕は、ここへ帰って来た。

否、もしかしてこれは、まだ夢の中なのかもしれない。

目が醒めて、また普段通り仕事に追われる当たり前の一日が、始まるのだ。


そう思いたかった。