土曜日の午後だというのに、境内はひっそりと静まり返っていた。


この辺りの氏神様であるこの神社には、子供の頃よく遊びに来たものだ。

同世代の若者は皆自分のように町を出て余所で子を産み、この辺りにはもう小さな子供はいないのかもしれない。


そんなことがふと頭を過り、僕は頭上に広がる緑の間から覗く小さな空を見上げた。


正月は必ず家族で初詣に参り、夏休みには友達とカブトムシやクワガタ採りに興じ、秋には古くから続く五穀豊穣を祝う祭り見物に出掛けた。

そして、春は――