「…聞きたい?」

桃子が誘うように聞く。

「うん!聞きたい聞きたい!」

「あのね…。翔が華音のことずっと見てたんだよ。」

「翔…?誰だっけ??」

「上坂 翔じゃんっ!」

そんな人いたっけ…。

華音は頭の中で翔という人を思い出していた。

「…あ!おんなじクラスの人だ!」

「え?いまさら??」

「うん☆」

「どうしようもない馬鹿だゎ…笑」

桃子は笑う。

次の授業は理科だった。

重い足取りで理科室に向かう。

歩いてると桃子が言った。

「…なんで翔は華音のこと見ていたんだろうね~。」

「ん~。わかんない」

「華音のことスキとか!?」

「それはないでしょ~」