しかし、 「ジュリエナ公国 ムーラン王妃!」 と、待ち望んでいた人の名前が呼ばれるのを聞いた瞬間、 ベルトワの心臓は少年のように跳ね上がった。 やがて、人々が注目するなか、 美しい貴婦人が静かに歩み出て来た。