私は優人のマンションの
前につくと
エレベーターを
待ちきれずに
階段を上っていく


優人の部屋の前に立つと
小さく深呼吸して
ピンポンを鳴らす


「は―い」

という声と同時に
ドアが開く


「…心愛?!」

数ヶ月ぶりに聞く声



たった数ヶ月
会ってなかっただけ
なのに


懐かしいような感覚


「優人…」


泣きそうになるのを
こらえて名前を呼ぶ


優しいに人


優人にピッタリな名前


「…好き」



ずっと言えなかった一言



言いたかった一言



「うん」

優人はそう一言いうと
私を抱きしめる


「俺の方が
好きだよ


多分」


そういうと優人は
笑ってみせる


私が初めて信じても
いいと思えた人


一緒にいると安心する人



私を変えてくれた人




私の


大好きな人…