「勝手に家出して、人間界に住むなんて、私に恥をかかせる気だよ」

毒づくように言った姉さんに、
「けどそれくらい、あの子たちが成長したんだから」

私は言った。

「どうだか」

ふうっと、姉さんはまた煙を吐いた。

「あの子たちの様子も成長も、全て見守ってあげましょう。

本当は心配なんでしょう?

姉さんが水晶玉であの子たちを見ていることくらい、わかっているんだから」

そう言った私に、
「双子にそんなことを言うんじゃないよ」

姉さんが言った。

「はいはい」

「返事は1回で充分だよ」

「はい」

全く、本当に素直じゃないんだから。

でもそれが姉さんらしいのよ。