俺もベッドから這うようにして出ると、フローリングに足をつけた。

「うわっ…!」

グラリと、視界が揺れる。

一瞬めまいを起こしたのかと思った。

揺れに耐えることができなくて、俺は思わず座り込んだ。

立っていることは愚か、座るのがやっとだ。

そのままの姿勢で、俺はクロミさんのところへと歩み寄った。

「な、何があったの?」

ベッドで躰を支えながら、未来がクロミさんに聞いた。

「義兄さんが…」

クロミさんが呟くように言った。

にいさんって、まさか…!?

「パパがどうかしたの?」

未来がクロミさんに聞いた。

「義兄さんがあなたたちに会いにきたの!」

そう言ったクロミさんに、
「何だって!?」

俺と未来の驚いたがそろった。