双子は魔法使い!?

未来は眉をひそめると、首を傾げた。

「――対決…?」

呟くように聞いてきた未来に、
「そ、対決」

俺は答えた。

「本気なの?」

「俺が冗談を言うと思うか?」

そう言った俺に、未来は黙った。

どうやら、意味を理解したらしい。

魔法使いと人間の仁義も何にもない戦い。

その戦いを提案したのは、俺本人だ。

「正体がバレてもいいの?」

そう聞いた未来に、
「その時は、今までのあいつの記憶を消せばいい」

俺は答えた。

何も覚えていないと言うのは、どんな地獄よりもひどいものだ。

チクリと胸が痛んだのは同情なのかどうかと考えるのは、後回しにする。

「対決は、今夜だ」