双子は魔法使い!?

しつこいヤツだなと心の中で毒づいて、俺は大きなため息をついた。

「おゆおい、そがぁな顔はないじゃろう?」

早乙女はヘラヘラと笑いながら話しかけてきた。

「脅迫はしとるつもりゃぁないよ?

ただわれたちと話がしたいだけなんだんじゃ」

話がしたいなら、わざわざついてくるんじゃねーよ。

心の中で毒づいていたら、
「そがぁに怖がられたら、わしも話になら…」

ピタッと、早乙女が急に止まった。

「こんなことだろうと思ったよ」

その声に振り向くと、フェンスのうえにおふくろとクロミさんが座っていた。

「私のせいで、ずいぶんしつこい人と関わっちゃったわね」

ヒラリと、クロミさんがフェンスを降りた。