双子は魔法使い!?

「別にそうやって逃げのぉても、わしゃぁ手を出さんよ。

われたちが事実を話せば、それでええじゃないか」

クスクスとおかしそうに笑いながら、早乙女が言った。

「未来」

コソッと、俺は未来に声をかけた。

「1、2の3…で、消えるぞ」

コクンと、未来が首を縦に振ってうなずいた。

「1、2の…3!」

俺たちは姿を消した。

ついた先は、屋上だった。

「ったく、何だっつーんだよ!」

毒づくように言った後、俺はフェンスにもたれかかった。

「けど、クロミおば様のところを見られたのは事実だよね?」

未来が不安そうな顔をしながら、俺に言った。