双子は魔法使い!?

はっ?

こいつは言葉だけじゃなくて頭も変なのか?

と言うか、もはや変人か?

そう言っている俺も人のことを言えねーけど。

「われたちも油断したな」

クルリと俺たちの方に顔を向けると、早乙女が口角をあげた。

何の話だ?

首を傾げた俺に、
「今日の2時間目の休み時間に、あの窓から黒髪の美人が消えるところを見たぞ」

早乙女が親指で窓を指差すと、そう言った。

2時間目の休み時間に黒髪の美人…って、はあっ!?

「黒髪の美人って…もしかして、クロミおば様のことを言ってるの?」

コソッと、未来が耳元で言った。

「たぶん、そうだな」

俺は言った。

早乙女が言っている黒髪の美人は、クロミさんのことに違いない。