わしがそがぁなことを思うとったら、
「おい、双子がどこかに行くぞ」

リキが声をかけてきた。

視線を向けると、双子は廊下におったんじゃ。

よし、わしも行くで!

ひょっとしたら、これがチャンスかわからんのぉ。

「ちぃと行ってくる」

「トイレ?」

「ええや、きっかけをつかみに♪」

不思議そうな顔をするリキをほったらかしにすると、わしゃぁ教室を出た。

さて、双子はどこにいるんじゃろうか?

わしゃぁ鼻歌を歌いもって、双子の姿を探したんじゃ。

「おっ、いた♪」

窓ガラス越しに、双子の姿を発見したんじゃ。

双子は中庭で、背中の真ん中まで伸ばした黒髪がよう似合うキレイな女の人と話をしょぉったんじゃ。

○o。龍之介Side。o○END