「そしたら、こうなるでしょ?」

「うん。」


そして、教え方が上手。



「これがわかれば、次の問題もわかると思うよ。」


「ありがとう。」



そして俺は前を向いて
早速、問題を解き始める。

後ろからは消しゴムで消す音が聞こえる。

俺のために教えた文字を消しているんだ。


俺のために、いつも教えてくれるときは自分のノートに図を書いたり、文字を書いたりする。そのせいで藤原のノートを汚してしまう。


ごめん。






────俺にとっての数学の時間=藤原とたくさん喋れる時間。