「晶ぁー……眠いー」

と、俺の方にに寄り掛かる姫。
あと少しで家なんだからもう少し寄り掛かるのを我慢して戴きたいのだが……。

「ほら、家着いた。早くベッドに入って寝ろ!」

と着いた家は純和風。
姫はお爺ちゃんとお婆ちゃんの三人暮しだ。

姫の両親は亡くなったわけじゃない。お父さんの転勤が決まって、皆で越すことになったのだが、姫だけはここに残ったのだ。

「んー……じゃぁ、晶もー……」

「ふざけんな。姫、ハウス!」

「犬じゃないもーん」

「答える気力があるならさっさと家に入らんか……」

「晶もぉー」

「あのな……」