春の風が吹き、桜の花びらが舞う季節に恋ができる人は何人いるのかな?少し周りを見渡せば子供もお年寄りも猫だって恋をしている。

あたしの名前は北浦 雨(キタウラ アメ)、彼氏いない歴=自分の年齢な15歳で特技も特殊能力(霊感とか超能力など)がある訳でもない何処にでも居るような普通の女子高生。

そんなあたしが唯一自慢できるのはお父さんです。お父さんの名前は北浦 征士郎(キタムラ セイシロウ)。お母さんは小さい頃に死んじゃっていないけど、お父さんは絵画など美術品を扱う貿易会社の社長なの。しかも子供のあたしが言うのもなんだけど、容姿端麗で頭もスッゴくいいの。なのにお母さんが死んでから一度も恋人がいないのよね、何故かと言うとお父さんは超が付くほどの親バカであたし以外になにもいらないって言っていて恋人を作る気がないっていうのがあたしの悩み。時々疲れる事もあるけど、優しいお父さんだからあたしはお父さんの願いは叶えてあげたいし幸せになって欲しいって思う。

あたしはお父さんに恋人を作ってあげたい、お父さんはいらないと言うけどあたしは恋して欲しい。てゆうか早く子離れして欲しい!

あたしの朝はエプロン姿で朝ご飯を作っているお父さんから始まる。

『おはよう、お父さん。』

あたしの声を聞くとすぐに振り返り笑顔で答えてくれる。

『おはよう、雨ちゃん。今日もとっても可愛いね、あとお父さんじゃなくてパパだろ。』

『パパ、毎朝娘に可愛いとか言わないで!』

『なんで?本当に可愛いからいいじゃないか。それよりパパにおはようのキスは?』

『ヤダ、何で毎朝お父さんにキスしなきゃならないのよ。』

『アメリカじゃ当たり前のことだよ、ほら。』

『ここはアメリカじゃありません、あたしは生まれも育ちも日本の日本人なの。』

ちょっと強く言うとお父さんはいつも悲しそうな顔をして俯いちゃう。

『ああもう、しかたないな!』

お父さんの頬にキスをしてあげた。お父さんは満面の笑みを浮かべて朝ご飯をテーブルに用意した。顔を赤らめながらあたしは椅子に座って朝ご飯を食べ始めた、メニューはトーストとサラダとハムエッグ。お父さんはエプロンを脱いで、あたしの向かいの椅子に座って一緒に食べ出した。