先生のビー玉

『なにかあったか?』

入校式から1週間ほどたったある日の昼休み…
彼からメールがあった。

「え?言ってないの?」

貴子がジュースを飲みながら言う。
頷く佳奈。

「変な心配させたくないってさ」

恭子が一言。

「でもさ、言わなきゃ言わないで…
どっちもどっちか」

彼の独占欲の強さを知っているが故にそう言う貴子。
そして頷く佳奈。

「まぁ、会うこともないんだと思うのよね。
奴はもうすぐ卒業みたいだしね…
多分、本免試験がもうすぐだって言ってたわよ」

と恭子。

「え?そんなことまで知ってんの?」

佳奈が言うと、

「ん?あぁ、佳奈が車に乗ってるのを待ってた時に話してたのを盗み聞きした」

と。

「さすがだね。
まぁ、なにもないことを祈るわ」

と貴子が両手を合わせる。

「ま、とりあえずは一言言うべきだとは思うけどな」

と恭子が言っていた。
そして悩んだ挙句…

『今日の夜、電話するね』

そう送信した。

『なんなら会おうか?
学校が終わったら電話して』

即、返事が返ってきた。

「ほら、やっぱり言うべきよ」

貴子が佳奈の背中を押した。