先生のビー玉

「気にするな。
ほら、もうそろそろ下校時間だぞ」

そう言うと、由梨がパソコン室へ戻ろうとする。

「近藤」

由梨を呼ぶ。
振り返る彼女。

「すまんな」

彼が呟いた。
思い切り左右に頭を振ると…パソコン室へ戻っていた。
そんな後姿を見つつ…

いつも佳奈が座っている席をみつめていた。