先生のビー玉

競技会会場に到着し、彼女と一緒に会場設営の内容を聞きに行った時の事だ。
俺が事務処理をし終わり、控室に戻ろうとして振り返った時だ。
彼女に声をかける男子生徒が目に入った。

気に食わなかった。

思わず、彼女に声をかけ控室に向かった。
途中、なにか言ったと思うが…もう覚えていない。
とにかく頭の中がグチャグチャだった。

教師としての責任?

それとも…

男としての嫉妬?

その後も、滝川と言う生徒の事が気になって仕方がなかった。

だが、神田と一之瀬がうまくかわしてくれたので、安心は安心だった。
帰りもしつこい態度を示してきた奴だったが、競技会も終われば、そいつとの接点はないはずだから。

と思っていた。


が…


案外うまくいかないのが世の常だ。