先生のビー玉

彼が椅子に座っている後ろからディスプレイを指さして意見を言う。
その彼を佳奈が見て頷いている。
そんな姿を見た絵里…

「なんなの？それ…」

まるでお互いが対等にセッションしているように見える。
たまらなく憎悪心がわきあがってくる。
思わずパソコン室を出る絵里。

が…

「まぁ、見てなさい」

そう言い、パソコン室を出て行ったのだった。
一方その二人は…

「あまりにも遅すぎません？」

「あぁ…もしかして…ＵＳＢにウィルスが入ってたかな？
ほら、たとえばここ…字が化けてる」

「ウィルスですか？」

彼を見て言う。

「あぁ、でも他のパソコンは大丈夫なんだが…」

「そうですよね…」

頭を抱える佳奈。
すると…

「よし、強制終了してもう一度起動させよう。
俺が他のパソコンで起動させておくから」

「そのほうがいいかもしれません」

そう言い、強制終了させる佳奈。
結局、もう一度起動させた後は、なんら問題はなかった。