先生のビー玉

そして放課後。

「手伝わなくてもいかなぁ…」

周りの半分くらいの生徒が作業を始める中、やはり後ろめたいのか…佳奈が呟く。
すると…

「ほらっ、行きな」

貴子と恭子に言われ、パソコン室に向かう。
途中、

「佳奈先輩っ、今日はちょっと行けないですっ」

と由梨が声をかける。

「どうかしたの?あぁ、文化祭の準備?」

「はいっ、うち…演劇やるんです。
で、私は裏方なんですけど…無理みたいです」

「あぁ、いいよ。
他の子は来ると思うし、準備することはあるから」

「すみませんっ
先生と…ごゆっくりっ」

「由梨っ」

ペロッと舌を出しおどけると、教室に戻って行った。
笑いながらパソコン室に行くと、すでに彼がやってきている。

「失礼します…」

「お疲れさん。戸田のクラスは文化祭の準備はいいのか?」

「あぁ、貴子と恭子が行けって言ってくれて…」

「そうか、こっちはお前が来てくれて助かってるんだけどな」

「そ、そうですか?」

「当たり前だろ?
文化祭になにかやれって…それだけで準備するもんが多すぎるんだから」

うんざり気味に言う彼。
笑ってパソコン室のほうに行こうとすると…

「部長は来るのか?」

「あ、由梨ですか?
クラスの準備のほうが忙しいみたいです」

そう言うと…