「佳奈、ちょっと青の缶と赤の缶を持ってきて」

「わかった」

今は文化祭の準備中。
原画をもとに空き缶をつなげていく。
貴子と恭子と3人で作業をやっている。
あれから2週間が過ぎ、文化祭も着々と近づいている。

「放課後も準備の手伝いができる人はやってほしいんだけど」

絵里が言うと、数人が手を挙げた。
佳奈も手伝いたかったのだが…
部活のほうもある。
どうしようか迷っていると…

「あんたはいいの。
部活のほうがあるんだから。
私が佳奈の分も働くし」

と恭子が言う。

「私は、1時間くらいやって部活に行くから大丈夫よ」

と貴子。

「じゃ、私もそうする」

と佳奈は言うが…

「無理しなくてもいいの」

と恭子が言う。

「あのね…なんだか行きにくくって…」

と佳奈。

「まさか、理由を言えなかったから行きにくいの?」

と貴子。
頷くと…

「じゃぁ、言えばいいんじゃない?
っていうかさ、態度変わった?奴」

と恭子。
首を振る佳奈。

「放課後も行ってんでしょ?」

頷く佳奈。

「じゃぁ、そんなこと考える必要はないんじゃない?」

と恭子。