先生のビー玉

隣のパソコン室に入る。
あちらとはうって変わって…とても静かだ。

「これをマスターしなけりゃ…
大変なんだってぇの。
あいつらのいるところでやり始めたら…
収拾付かない。
戸田、お前もマスターしろ」

説明書を渡される。
友人との相性…
恋人との相性…
片思いの相手との相性などなど…

女子高生には興味のあるソフトだ。
思わず自分もやってみたいなんて思ったりもしている。

「こんなのやって…なにがいいんだか」

ブツブツと言いながら説明書を読む。

「先生…一度やってみましょうよ」

頭を抱えながら佳奈も言う。

「お前も…そっち系か?」

「あはは…説明書を読むより、やって理解した方が早いですよ」

それぞれのパソコンで起動させてみる。

「私は…貴子とやってみよう」

そう言いつつ名前と生年月日を入力していた。
ふと彼を見る。
結構…真剣にやっている。