ずっと興奮して眠れなかった。

行きも帰りも一緒。
なんだか夢のような二日間だった。
そんな感情を引きずったまま登校する。

が…現実はそう甘くない。

教室に向かっていると、
目の前に絵里が立った。

「おはよ…」

佳奈が言うと、

「入賞したらしいわね。
おめでとう。
でもね、私だったら、5位以内に入ってるわっ」

と言われたのだ。
周りの目もあるのか…とても笑顔だったが…
何も言えずただ苦笑いをしていると…

「そう言えば、終業式の後…面接らしいわね。
それもここの学校事務?
こんなレベルの高いところに合格すると思ってるわけ?
自意識過剰もいい加減にしなさい」

と一言。

「自意識過剰じゃないよ。
ただ、チャレンジしてみようと思ったんだけど…」

と言うと、

「無理よ」

そう言い放つと教室へ去って行った。

「そう言わなくても…」

がっくり肩を落として言う佳奈だった。