青波は おじいちゃんを
じっと見つめ固まってる
……人見知りは
あんまりしないから
大丈夫だと思うんだけど……
パパにさりげなく
紙袋を渡して
お義父さんにって
うながすと
「親父、これ市花から」
パパはムスッとしたまま
ズイッと紙袋を
お義父さんに突き出した
……市花からって
余計な一言はいらんって
しかも、そんな渡し方って
お義父さんは紙袋を受け取り
「……ああ、気を遣わせて
悪かったね、市花ちゃん」
「いえいえっ!
私こそ、お義父さんには
お世話になりっぱなしで
ろくにご挨拶もせず
本当に申し訳なく……」
テンパり気味に
しゃべる私の手を
お義父さんは取り
両手ではさんで
手の甲を撫でた
……え?お義父さん
私の手の甲を
なでなで しながら
「かわいそうに
市花ちゃん手が荒れて
シンデレラの手じゃないか
泉にちゃんと大切にされ……」
「だぁっ!人の女に
気安く触んなっっ!」
パパがバッと
お義父さんから私の手を取って
怒った
お義父さんは じとーって
パパをにらみ
「人の女ってか
泉もいっぱしの口を
きくようになって……」
「うっせーよ
てめえに触られたら
妊娠するだろうがっ!」
エキサイトするパパを抑えて
「パパ、ここ病院だし……」
私の言葉に「ふん」って
パパはそっぽを向き
お義父さんのひざにいた
青波を抱き上げ
「もう帰るぞっ!」と
病室を出ようとした
だけど
「泉、来てたのか」
病室の戸口に
お義兄さんが立っていて
パパの足が止まった



