ラブリーホーム*先生の青③






もちろん綺麗に
食えるはずもなく


ボタリとイチゴが
じゅうたんに落ちる



「食え、イチ
オレの愛だぞ」



「……ちょっ……
やぁーだっ!」



ドンッ!


抵抗するイチに
突き飛ばされたオレの手は
ケーキでベトベト



振り返ったイチの口の周りは
パイ投げ食らった
お笑い芸人みたいだ



「あはははっ!
なんだよ、イチ
その顔ー」



「なんだよって
先生のせいでしょっ!
やだ、もうお風呂入ったのに」



「先生のバカッ!」と
怒って立ち上がりかけた
イチの手首を
ケーキまみれの手で掴み
引き寄せた


オレの脚の間に
イチはペタリと座り



「オレが綺麗にしてやるよ」



ベロリ
イチの口を舐めると甘い



「や、……やだ
汚いなぁ………」


「汚いって失礼だな」


顔についたケーキを
舌ですくいとると
イチの頬が
だんだん赤くなっていく



………照れてる、照れてる
ガキンチョめ




イチの顔を舐めるオレの肩を
グイッと両手で押し返し



「やめてよ、
青波もいるんだから」


真っ赤な顔で
イチは唇をとがらせた



「なんだよ
青波だって
パパとママが仲良くしてた方が嬉しいよなぁ?」



ちょうどケーキを
食べ終えた青波は
とことこ、こちらに歩いてきて



イチの顔に押し付けた時に
落ちたイチゴを拾い


「あっ」とオレとイチが
言った時には


パクっと口に放り
むぐむぐ しながら
にまっと天使の笑顔を浮かべた