ラブリーホーム*先生の青③





「うう~ん」


「何を唸ってるの?
市花ちゃん」


気がつくと目の前に
多田くんの顔


「……うっわぁ、
ビックリした」


私が声を上げるのと同時に
買い物カートに乗ってた青波が


「ちゃっじゃきゅー」
と 両手を上げた


多田くんは青波の頭を
撫でながら


「なんか、眉間にシワ寄せて
市花ちゃん唸ってたけど
なんか悩み事?」


「……あ、いや、えと」




午前中の家事を終え
スーパーに来て
カートを押しながら
食料品売り場を回ること2周目


だって郁弥くんが
なに食べるか
わかんないんだもん


頭の中で唸ってたのが
口に出てたらしい



青波と仲良し
スーパーのお兄さん多田くんに
訊いてみるか


「多田くんって何が好き?」


「え?なになに?
オレに何か
ご馳走してくれんの?」


「あ、いや、その………
一般的に男子って
何が好きなのかなぁって」



缶詰めが並ぶ棚の前
「じゃっこぉ~」と
抱っこをせがむ青波に応え


カートから青波を抱き上げて
多田くんは「う~ん」と
天井を見上げ



「肉、じゃない?」


「肉?」


「唐揚げ、とか」


「なるほど!」


唐揚げね、唐揚げ
フムフムとうなずく私に
多田くんはクスクス笑いながら


「それくらい、
旦那さんに聞けば?」


「あ、そうだよねぇ」


旦那さんねぇ
うちの旦那さん………