【キミ愛 もうひとつのLove story】光のある場所へ―穗乃ちゃんside―





「でもな……」


「でも?」



何?



「一旦、家に帰った方がいいと思うんだ」


「えっ?」



私は目を見開き、咲哉さんを見た。


私は思考回路が止まったかのように動けなくなった。


帰った方がいい?


あんな家に?


どうして?


さっき"わかった"って言ってくれたのは何だったの?



「あのね……穂乃ちゃん……。俺が一緒に行くから……。俺は外で待ってるから、もし嫌なら俺のとこに逃げてくればいい」



咲哉さんは私の頭を優しく撫でながら言った。



ホントに?


咲哉さんのとこに逃げればいいの?



「…………うん」



私は小さく頷いた。