「咲哉さん?何、食べたい?」
近所のスーパー。
咲哉さんは、左手でカートを押して、右手で私の手を握ってる。
スーパーの野菜コーナーの前をゆっくり歩く。
「うーん……穂乃ちゃんが作ってくれるものなら何でもいいよ」
「じゃー……今日は寒いからビーフシチューなんてどう?」
「おっ!いいね~」
私と咲哉さんは笑い合った。
ビーフシチューだから……えっと……。
私は、カゴの中に材料を入れいった。
こういうのっていいな……。
もし咲哉さんと結婚したら、毎週末はこんな感じになるのかな。
そう思った自分が恥ずかしくなって、顔が熱くなった。



