「咲哉さん?私が……何か作ろうか?」
「えっ?マジ?」
咲哉さんが驚いた声を出した。
そんなに大きな声を出さなくても……。
「うん……」
「穂乃ちゃんって、料理出来るの?」
えっ?バカにしてる?
料理が出来なさそうに見える?
「えぇ~!出来るよ~!」
そう言って、私はホッペをプーと膨らませた。
「ゴメンゴメン」
咲哉さんは私のホッペを軽く突っついた。
「じゃー…穂乃ちゃんに何か作ってもらおっかな?」
「うん」
「買い物、行こ?冷蔵庫の中、空っぽだから」
咲哉さんはそう言って、ベッドから上半身を起こした。



