カフェを出た時には、外は暗くなっていた。
イルミネーションが輝き、暗くなった空からは雪が降りだした。
ホワイトクリスマス――。
好きな人と過ごすなら素敵なんだろうけど。
「行こうか?」
柴本の言う意味はわかっている。
だから私は何も言わずに"コクン"と頷いた。
「今日は5でもいい?」
ホテル街へと向かう柴本にそう聞いた。
クリスマスに一緒に過ごすんだから弾んでもいいよね……。
「5かぁ……。うーん……しょうがないなぁ……」
そんなことをブツブツと呟きながら柴本はホテル街へと歩いて行く。
ホテル街の前に来た時……。
「やっぱ3じゃダメ?今年、不況でボーナスが思ったより出なかったんだよ」
「えっ?5じゃないとヤダ」
「頼むよ」
柴本は顔の前で手を合わせてそう言った。
「今日はクリスマスだよ。クリスマスくらい弾んでよ!もし5出せないなら、他の人に頼むから……」
そう言う私を柴本は困った顔で見ていた。
「…………うーん……じゃー……わかった……」
柴本がそう言った時――。



