「でも…大学生に間違えられたりしません?」
「うん。昔は高校生とかね…。まぁ嬉しいような嬉しくないような……。女だったら間違いなく嬉しいんだろうけど。あっ…紅茶、お代わりする?」
「あ、はい…」
私はマグカップを阿川さんに渡した。
阿川さんがキッチンに行く。
やっぱり若く見られるんだ。
男性は若く見られるのは嫌なのかなぁ……。
紅茶の入ったマグカップを持って、戻ってきた阿川さん。
「阿川さんって、お仕事は何してるんですか?」
「さっき、穂乃ちゃんが言った仕事」
「えっ?先生…ですか?」
「うん。中学校の保健室の先生」
へぇ……。
阿川さんの白衣姿、カッコイイんだろうなぁ……。
でも保健室の先生って感じがする。
さっきまで大学生だと思ってたのに。
「そうなんだぁ…。そんな感じします」
私はそう言って、紅茶を一口飲んだ。



