私は夢を見ていた。
咲哉さんと結婚する夢。
太陽の光りが降り注ぐ場所で結婚式を挙げている。
周りには沢山の人。
その中で誓う永遠の愛――。
「…………んっ…………ん?」
ん?
顔に何か違和感が……。
ん?えっ?何だろう……。
私は、うっすら目を開けて、左手を見た。
左手の薬指にキラキラ光るものがあって……。
えっ?これって……。
「…………えぇ!?」
私の目が完全に開いた。
咲哉さんとパチッと目が合う。
「おはよ」
咲哉さんは笑顔でそう言った。
「おはよ……って、咲哉さん!これ……どうして?これは夢?」
私は目を見開いたまま左手を咲哉さんに差し出した。
だって……左手の薬指で光っていたものは指輪だったから……。
キラキラ光るダイヤの指輪。



