「少し眠ろう?」



咲哉さんは小指を離して、私をギュッと抱きしめた。



「そんなに強く抱きしめたら眠れないよ」



私はクスッと笑う。



「大丈夫、眠れるよ。目を閉じてごらん?」



咲哉さんがニッコリ微笑む。


私はゆっくり目を閉じた。



「おやすみ」



咲哉さんはそう言って、私のおでこに軽くキスをした。


咲哉さんの温もり、胸の鼓動が伝わってくる。


咲哉さん?


もう私を離さないでね。