寝室のクローゼットを開けた。
粗探しをしてるみたいで嫌だった。
でも……さっきの黙り込んだ咲哉さんの態度。
それが気になって仕方がない。
本当に川瀬さんの手伝い?
本当は……。
浮気?
まかさ……でも……。
私は、咲哉さんが着ていたスーツのポケットに手を入れた。
何もない。
反対側のポケットに手を入れた時、固い紙のような物が手に当たった。
私はそれをポケットから出した。
名刺だ……。
裏返しになってる名刺。
ドキドキしながら、ゆっくり表に返した。
えっ?
何……これ……。
何で?
どうして?
どうして咲哉さんがパパの名刺を持ってるの?
川瀬さんの手伝いをしてたって嘘?
咲哉さんはパパに会いに行ってたの?
それで遅くなったの?
名刺を持つ手が震えていた。
私は名刺を持ったまま、その場から動けなくなっていた。



