「これで皆、揃ったわね」



先生が教室を見渡しながら言った。



「今日は新しい仲間を紹介します」



先生に目で合図をされて、椅子から立ち上がり、先生の隣に立った。


皆の視線が私に集まる。


恥ずかしいのと緊張が混ざり合い、私の心臓は激しく脈を打っていた。



「神崎穗乃香さんです。皆さん、仲良くしてあげて下さいね。穗乃ちゃんからも一言どうぞ?」


「神崎穗乃香です。宜しくお願いします」



私はそう言って、頭を下げた。



「穂乃ちゃんの席は……」



先生が周りを見渡した。



「えーっと……」



先生が、さっきの彼の方を見る。



「阿川くんの隣ね」



先生がニッコリ微笑んで私に言ってきた。



私は「はい」と、頷いて、彼……阿川さんの方を見るとキョトンとした顔をしてる。


私は阿川さんの方へ歩いて行き、



「宜しくお願いします」



と、言って、阿川さんの隣に座った。