「咲哉さん?ここって……お墓だよねぇ……」
「あぁ。そうだよ」
咲哉さんはニッコリ微笑んだ。
「どうして……お墓?」
どうしてお墓なんだろう……。
って……。
「あっ……」
私は小さく呟いた。
そっか……ここって……。
「咲哉さん……このお墓……」
「俺の養親が眠ってる」
「そうなんだ……」
やっぱりそうだったんだ。
「お墓参りに付き合ってくれる?」
「もちろん!」
「良かった」
咲哉さんは安堵の表情を見せて、車のエンジンを切った。
そして車から降りて、私の手を握ると、咲哉さんの養親の眠るお墓に向かった。



