「どうする? 凄い迷ってるみたいだから、助ける?」

「うーん……そうだね。雛の彼氏、道に関しては一切頼りないし」

重度の方向音痴である一輝は紫織からの信頼が全く無い。
いつもは雛が先導するのだが、今日はたまには……とかそんな理由で一輝が先導したんだろう。

「原も大人しく水無月に従えば良いのに……」

「きっと格好つけたかったんだよ。水も男なら気持ち分かるんじゃない?」

紫織にそう言われ、もう残り少なくなってきたソフトクリームのコーンを口に含みながら、水は悩む。

「うーん……僕はそんなに」

「分かった。とりあえず雛達を助けに行こう」