いきなりの涼の行動に我慢できずに蘭が声をあげる。

「……声、我慢しないで」

「……っ?!」

蘭のそれを弄りながらも意地悪く囁く涼。
これは鷹からの受け売りか、はたまた叔父さんか……。

「や……っ!」

口では言うものの手には力が入らず、抵抗ができない。

「……嫌だ?」

「あ……えと……」

弄るのを止められ、嫌か? と改めて聞かれるとなんだか複雑な気持ちになる。

「えと、えーと……」

「……」

「嫌じゃない……かな……」

もう何が言いたいのか分からなくなって思わず訳の分からない返事をする。