「だっても糞もあるか! 一人で遊んでろ!」

「いやぁー! 涼と遊ぶのー!!」

「……おま」

と、そこへ一つチャイムの音が。

「あ! 誰か来たぁ!」

「誰だ……?」

そう言いつつも涼はなんとなく、一輝だろうなぁ……と考えた。

白い扉に金のドアノブ、という異国っぽい作りの扉を開けると立っていたのはやっぱり一輝……と雛。

「あ、涼に剣ヶ峰、夕飯はやっぱ各部屋じゃなくて、最上階の『憂月』っていう部屋に行ってくんね?」

「おう。でも何で?」

「料理を運ぶの面倒くさかったの今頃気付いたんだって」

「うわ……一輝馬鹿だなぁ……」